どういうわけか今年は前(さき)と後(あと)、巡行が2回に分かれた。もともとのやり方に立ち帰ってということらしいが、あんまりピンとこない。何が前で何が後か一応ネットで調べてみたが、これってメリットあるのかな。観光客を2倍に増やすとか?
観光に来られる人にとっても、巡行は多少時間がかかっても1度に全部見られた方がいいんじゃないかと思う。続きはまた来週、といわれてもなあ。宵山だって一夜でいい。大きな声で言っちゃいけないかもしれないが、京都の人は迷惑している人も多いぞ。
今では夜の町に繰り出すこともなくなったけど、祇園囃子を聞くとなんとなくふらっと人混みに紛れてしまいたい衝動にも駆られる。浴衣を着て下駄を履いてカラコロと鉾町を歩いてみたい気もする。
しかし実際は人だらけで暑くて、それほど風流なものでもないのだけど。
ましてや、めまいが度々おこるようでは、駒形提灯を見上げるだけで目がまわるかもしれないわ。
話は全然関係ないけど、
ときどき衝動的に古いものを引っぱり出したくなることがある。
この冬に大活躍した半纏もそう。先日、晴れた日に手洗いをして、破れた箇所をどうすべきか悩んだが、とうとう補修が完成した。もちろん自分で適当にね。
これでまた次の冬に安心してぬくぬくできるってもんだ。
それと、このあいだ引っぱり出したのはエプロン。
わたしはあんまりエプロンってのは使わない。うちの中ではきれいな服を着ていることもないので、そんなに必要でもないと思ってた。だけどよく見るとTシャツにシミが付いてしまってるので、台所に立つときにはエプロンをした方がいいんじゃないかと思い立った。いまさら?って話だけど(^_^;)
で、思い立って引き出しをゴソゴソしていたら、かわいいのが出てきた。
またそれが大変古いもので、わたしがまだ二十歳くらいのときのもの。何年前とは、とってもじゃないが言えない。
バイトを辞めるときに先輩が手作りしてくれたものだ。
「急いで作ったので紐を縫い付けられなかったの、ゴメンネ」と同じ布で作られた紐がポケットに入ってた。ありがたいではないか…心のこもった手作り。忙しい中でもチャッチャと縫ってくれたのがよくわかる。
あの当時も感謝の意を表せたかどうか…あまり記憶にないのだが。
そんなありがたい気持ちが一気に湧いてきて、これを使おうという気持ちになった。
「お母さん、かわいいやん」と息子に半ばバカにされつつも、赤いエプロンをして流しに立つ。この歳になると、かわいいと滑稽は紙一重。