あれこれ雑記帳

見たことや感じたことをとりとめもなくその日の気分で書きます。

桜・その2

今週のお題「桜」
数年前のこと
次の週末には、近くの桜を少しでも見せてあげようと思っていた矢先、
土曜日の朝に容体が急変し、日曜日の夜には帰らぬ人となってしまった。
ガンで闘病をしていた母は、いつもより少し苦しそうだったが、
まさか次の日には亡くなってしまうなど、本人も思っていないようだった。
桜は満開から散りはじめの頃。
お別れの日、東山の斎場に向かう車の窓から見た疏水の桜が、とても美しかったのを
今でもよく覚えている。
川面にのびた枝からは、折しも花吹雪が舞い始めていた。
そして遊覧の十石舟はゆったりと疏水を下っていく。
私は膝にのせていた遺影を窓に向けてそっと持ち上げた。

桜のころに亡くなる人は後生が良いと何かで読んだ。
その意味ももう一つよくわからないが、
桜の季節が来るたびに思い出してもらえるのは、うれしいかもしれない。
できるなら私も桜の頃に去りたいものだとふと思う。

北山あたりの桜はまだまだこれから。
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